地震恐怖症とは

地震恐怖症とは何か?「地震が怖い」状態と何が違うのか?

地震恐怖症とは、「地震が怖い」という状態とは異なります。

地震恐怖症の患者は、24時間365日、常に「地震への恐怖」を持って生きています。

 

地震恐怖症(tremofobia)とは、「地震が怖い(paura dei terremoti)と思うこと」とは違います。

 

以前私がある人と話していた時に、「私は地震恐怖症である」と話をしたところ、「地震恐怖症?誰が『私は地震を愛しています』とでも答えるの?誰だって地震は怖いと思うものよ」と言われたことがあります。

それは当たり前の話です。なぜなら、地震は「突然起きる」ものであり、「多くの人たちの命を奪ってきた」ものだからです。

 

ですが、両者の決定的な違いは、「日常生活が困難になるか、ならないか」です。

 

一般的に「地震が怖い」という人は、日常生活を普通に、普通にとまではいわなくても、支障なく送ることができます。毎日普通の時間に起き、普通の時間に寝て、お風呂に入り……などの生活を送ることができます。

そして例えば地震に関するニュースを見たときや、あるいは地震について不意に考えたときなどに、「地震って怖いなあ」と思うのです。それはいたって正常な感覚です。もし人間が地震を怖がらなかったら、逃げ遅れてしまうでしょう。

 

 

それと「地震恐怖症」とは違います。地震恐怖症の患者は、24時間365日、地震への恐怖を持って生きています。例えばお風呂に入るときに「地震が来たらどうしよう」と考え、マグニチュード2の地震でもパニックになり、「夜に地震が来たら逃げられない」と思う強い恐怖から夜に眠ることができないため昼夜逆転生活を送ることになる…これはほんの一例です。

地震恐怖症の症状

ウィキペディア日本語版から引用しながらお伝えします。

 

>動悸や、心悸亢進、息苦しさ。

いつでも動悸がしていて、ときどき頻脈になります。

 

>急速または浅い呼吸。重症化すると過呼吸になりうる。

私はよく過呼吸になります。

 

>地震がなく、建物の倒壊(生き埋め)や、津波に巻き込まれるなどの恐れがない、安心でき安全な場所を切望する。

本気で「モンゴルにでも移住しようかな」と思った回数は数え切れません。

 

>それ故に、学校や職場などに行きづらくなったり、図書館や公民館や古いホテルなどの、耐震性が低く、古い建物に行くことを恐れたりする。 重症化すると、引きこもりがちになる。

はい、だから学校に行けていません……。一度友達と古いホテルに泊まった時は、友人の前でパニックを起こしてしまい、救急車を呼ばれる寸前までなったことがあります。

 

>地震のことを考えると、泣いたり、悲鳴を上げたりする。

毎晩泣いていた日々もありました。夜になると地震のことばかり考えてしまい、強い恐怖で体が金縛りにあったかのように動かなくなります。

 

>口渇、めまい、消化不良、吐き気、頭痛など。 原因不明の不定愁訴となりうる。

そうそう!原因不明の症状(私の場合、頭痛や吐き気でした。何件も内科や心療内科をめぐりましたが、「心因性」と言われ片づけられてきました。

 

>家族や自分の命を守るために、家具(本棚や食器棚など)が落下するのを防ぐために莫大な金額を費やすことがある。 また、防災用品などにとてつもない金額を費やすこともある。

ちなみに私の15歳の誕生日プレゼントは、防災用品(2万円相当)でした。これで少しは恐怖が和らぐかと思いましたが案外そうでもなかったのです。

 

>場合によっては、この行動は他者からは「心配性」もしくは「気にしすぎ」であると思われ、他者には異常に映るが、本人はかなりの恐怖を抱えて強迫的である行為を行っている。

本当にこれです。周りからは理解されるどころか「心配性」「オーバー」と言われてきました。

 

>ほとんどの患者は常に地震への強い恐怖を持って生きている。大なり小なり地震は誰しも怖いものであるが、地震恐怖症の患者のそれは通常とは異なり、日常生活に大きな支障が出ている。

私が上に書いた通り、「地震が怖い」という状態と地震恐怖症とは異なります。

 

>重症化すると、不眠症になったり、パニック障害や不安障害、またうつ病になったりするリスクもある。

私はうつ病と不眠症も持っています。またPTSDであるという疑いもあります。地震恐怖症は、複数の病気を合併しやすいのです。